こんにちは、不動産鑑定士のやまとです。
不動産鑑定士のやまとです。不動産ファンド、リート(REIT)、不動産クラウドファンディング、不動産STなど、投資の形態が多様化しているなか、不動産のプロとして、「私募ファンド」と「私募リート」を同列に語ると恥をかくことになりかねません。
どちらも限定された投資家から資金を集めて運用する点では共通していますが、法的枠組みや運用目的、投資スタイルには明確な違いがあります。
私募リートは年金資金向けの“長距離ランナー”、私募ファンドは案件で勝負する“短距離スプリンター”。今日はこの“走り方の違い”を実務目線で整理します。
REIちゃんどっちも私募だし、一緒じゃないの?
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結論
結論から申し上げますと、私募ファンドは、金融商品取引法に基づく契約型・会社型の投資スキームであり、不動産に限らず企業買収や再エネ、インフラなど、投資家の要望を踏まえた幅広い投資対象のファンドを組成できます。投資家は1社又は数社というケースが多いです。
一方、私募リート(プライベートリート)は「私募ファンドの一種」ではあるものの、投資信託及び投資法人に関する法律(投信法)に基づく不動産特化型ファンドです。法人格を持つ「投資法人」として設立され、主に複数の機関投資家向けに長期安定運用を目的としています。ゴーイングコンサーンが基本方針となっており、配当や情報開示について私募ファンドよりも厳格化されています。



「投資法人」というキーワードが出てきたらリート(REIT)と考えて間違いないぞい。



上場してなかったら私募リート、上場していたら公募リートだね
私募ファンドとは
私募ファンド(Private Fund)とは、金融商品取引法上の「集団投資スキーム持分」に基づき、限定された投資家(主に機関投資家や富裕層)から資金を集めて運用する投資ビークルのことです。証券取引所に上場しているJ-REITのように一般向け販売は行われず、プロ投資家を対象としたクローズドな運用が行われます。適正価格又は割安で取得した不動産について、リニューアル工事、テナント入替、コスト見直し、リブランドなどで価値を高め、運用期間後(3年〜10年後)により高値で売却することを目指します。



投資期間が短めで、キャピタルゲイン(出口戦略及び売却益)が重視される傾向が強いよ
- 法的根拠:金融商品取引法(第二種金融商品取引業など)
- 形態:契約型(匿名組合・任意組合など)、会社型(合同会社、特別目的会社など)
- 投資対象:不動産、株式、インフラ、再エネなど幅広い
- 投資期間:3〜10年程度の有期型が多い
- 目的:インカムゲイン&キャピタルゲイン(売却益)重視
私募リートとは
私募リート(Private REIT)とは、投資信託及び投資法人に関する法律(投信法)に基づく不動産投資法人のうち、上場せずに50名未満の投資家に限定して募集する非上場型リートのことです。上場リート(J-REIT)が一般投資家向けであるのに対し、私募リートは機関投資家中心で、収支の見直し等による内部成長と組入れ資産の入れ替えによる外部成長を組合せて、安定的なインカム収益の獲得を目的としています。



株式市場をはじめとした市場の波風を嫌う機関投資家に人気だね
私も賃料収入大好き
- 法的根拠:投資信託及び投資法人法(投信法)
- 形態:法人型(投資法人)
- 投資対象:不動産・不動産信託受益権
- 投資家層:機関投資家中心
- 目的:インカムゲイン(賃料収益)重視
- 期間:無期限・長期保有
両社に共通するタイプ
オルタナティブ資産運用の一環として、不動産私募ファンドや私募リートは「リスク・リターン特性」によって次の類型に区分されます。
なお、公募の上場リートはコア型が多いですが、最近はリノベーションなどのリスクをとって価値の向上を図るコアプラス型やバリューアッド型もみられるようになりました。
| 類型 | 概要 | 主なリターン源泉 | リスク水準 |
|---|---|---|---|
| コア型(Core) | 安定稼働の優良物件を長期保有 | 賃料収入(インカムゲイン) | 低 |
| コアプラス型(Core Plus) | 安定資産+軽微な改善余地あり | 賃料+軽度のバリューアップ | 中 |
| バリューアッド型(Value-Add) | 改修・再開発・テナント戦略で価値向上 | 再評価益・売却益(キャピタルゲイン) | 中~高 |
| オポチュニスティック型(Opportunistic) | 再生・開発段階から投資 | 売却益中心 | 高 |
両者は保有目的、特に出口戦略がぜんぜん違う
| 項目 | 私募ファンド | 私募リート |
|---|---|---|
| 法的根拠 | 商法、会社法、資産の流動化に関する法律、不動産特定共同事業法など | 投資信託及び投資法人法(投信法) |
| 法的形態 | 契約型(匿名組合等)、組合型(任意組合・LPS等) | 法人型(投資法人) |
| 運用ビークル | SPC(特別目的会社)として設立された合同会社(GK)や株式会社(KK)、特定目的会社(TMK)など | 不動産投資法人(法人格あり) |
| 投資対象 | 不動産、株式、債券、再エネなど多様 | 不動産・不動産信託受益権に限定 |
| 投資家層 | 機関投資家、事業会社 | 主に機関投資家 |
| 募集形態 | 私募(少数募集) | 私募(50名未満の限定募集) |
| 運用期間 | 有期(3〜10年程度) | 無期限(長期安定運用) |
| 投資目的 | キャピタルゲイン重視 | インカムゲイン重視(賃料収益中心で安定重視) |
| 流動性 | 低い(プロジェクト終了時に清算) | 極めて低い(非上場・市場取引なし) |



私募ファンドは、予定運用期間終了時点で”想定通りの価格”で不動産が売れるのかどうか、物件購入時にこれを一番気にするんじゃよ



不動産を取得する前から、運用期間満了時(出口)で誰に売れるのかを調べてるよね
よくある質問(FAQ)
- 私募ファンドと私募リートはどちらも同じ不動産ファンドですか?
-
似ていますが、厳密には異なります。私募ファンドは「金融商品取引法」に基づくスキームで、不動産以外にも株式や再エネなど多様な資産に投資できます。私募リートは「投信法」に基づく不動産特化型の投資法人で、長期インカム運用を目的としています。
- 私募リートの投資家になれるのは個人でも可能ですか?
-
原則として機関投資家(年金基金、保険会社など)が対象です。募集人数も50名未満に制限されており、個人投資家が直接出資することはほとんどありません。
- 上場リートとの違いは何ですか?
-
上場リート(J-REIT)は証券取引所に上場しており、一般投資家も株式のように自由に売買できます。一方、私募リートは非上場で市場流動性がなく、長期保有を前提とした機関投資家専用のファンドです。私募リートの売却にあたっては買主を探さなくてはなりません。
- 私募ファンドはどのような仕組みで運用されていますか?
-
代表的なのは「GK-TKスキーム」で、投資家(匿名組合員)が合同会社(GK)に出資し、そのGKが不動産などの資産を保有し、外部に運営委託して運用します。出資者は運用結果に応じた利益(インカムゲインとキャピタルゲイン)を受け取りますが、基本的に元本保証はありません。
- どちらがより安定した投資ですか?
-
一般的に、私募リートのほうが長期保有・分散投資を前提とするため安定性は高いとされます。一方、私募
ファンドは個別プロジェクトの成否に左右されやすく、リスクとリターンの幅が大きくなります。
まとめ:目的と期間が決定的に違う
私募ファンドと私募リートはいずれも限定投資家向けの非上場ファンドですが、法制度・運用形態・目的が異なります。
私募ファンドは、プロジェクト単位で運用され、一定期間(3年~10年)後に清算・売却を行う、どちらかというとキャピタルゲイン型。
一方の私募リートは、法人格を持つ不動産投資法人として長期保有・安定収益を目的とするインカムゲイン型です。
両者を正しく理解することで、関係者が不動産のどのような点に価値を見出しているのか、なぜその不動産を選好するのか、期待される利回りの水準などがわかるようになります。
今回は以上となります。私募ファンドと同じように、個別の不動産に投資してインカムゲインとキャピタルゲインを目的とする個人投資家向けの仕組みとして「不動産クラウドファンディング」や「不動産STO」というものがあります。是非こちらも覗いてみてください。
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最後までお読みくださいましてありがとうございました。
やまと
