PEファンド

不動産投資用語集のPEファンドのアイキャッチ
  • URLをコピーしました!
目次

定義


PEファンド(Private Equity Fund)とは、未上場企業(Private Company)や事業再生企業などに投資し、企業価値の向上を通じて資本利益(キャピタルゲイン)を得ることを目的とする投資ファンドをいう。

投資先企業の経営改善、事業再編、M&A支援などに積極的に関与し、一定期間の後に株式公開(IPO)または売却(Exit)によって投資資金の回収を図るものである。

参考:
『コーポレートファイナンス 戦略と実践』(田中慎一・保田隆明、ダイヤモンド社)
『改訂5版 M&A実務のすべて』(有限責任監査法人トーマツ、日本実業出版社)
『企業価値評価 第6版』(マッキンゼー・アンド・カンパニー、ダイヤモンド社)

定義の解説

PEファンドは、広義のオルタナティブ投資に分類される。
上場株式や債券と異なり、非公開市場で企業価値向上を直接実現することを目的とする「アクティブ運用型のエクイティ投資」である。

PEファンドは、GP(ゼネラル・パートナー)が運用・投資判断を担い、LP(リミテッド・パートナー)が資金を拠出する組合型のファンド構造をとり、未上場企業や事業再生企業に出資する。
通常5〜10年の投資期間を経て企業価値を高め、IPOまたは売却(Exit)によってリターンを確定させる。
GPは企業経営に深く関与し、財務・経営・組織の改善を行い、数年後のExit(IPOまたは第三者売却)により高いリターンを実現する。
流動性は低いが、長期的に上場株式を上回るリターンを目指すことを特徴とする。

代表的な投資手法

バイアウト(Buyout)

バイアウトとは、企業の支配権(経営権)を取得することを目的として、既存株主から株式を買い取る投資手法であり、MBOMBIなどを包含する広義の概念である。

PEファンドが中心となってバイアウトを実施する場合、投資対象企業の状況に応じて以下の各類型を選択し、または併用して経営再建や企業価値向上を図り、最終的にIPOまたはエグジット(売却)によるリターンの実現を目指す。

主なバイアウトの類型

区分概要主な特徴
LBOレバレッジド・バイアウト買収資金の大部分を借入によって調達し、買収後のキャッシュフローを原資として返済する手法最も一般的なバイアウト手法であり、資本効率を高められる
MBO(マネジメント・バイアウト既存の経営陣が主導して自社株式を買い取り、企業を非上場化して再成長を図る手法経営陣の独立や事業承継の目的で利用される
MBI(マネジメント・バイイン)外部の経営陣を招聘し、買収後に新たなマネジメントが経営を担う手法経営再建・後継者不在企業など、再生型案件で多用される
SBO(セカンダリー・バイアウト他のPEファンドが保有する企業を、別のPEファンドが買収する手法ファンド間での持分移転として一般化しており、Exit手段の一つとされる

補足解説

バイアウトは、単なる資本参加ではなく、経営権を通じて企業価値の向上を実現する「ハンズオン型投資」である点に特徴がある。特にPEファンドが主導する場合、財務戦略・人材登用・事業ポートフォリオ再編などを包括的に行い、企業の競争力と収益性を高めることが目的となる。

ベンチャーキャピタル(Venture Capital, VC)

成長初期(アーリーステージ)から拡大期(グロースステージ)の企業に出資し、IPOまたはM&Aによってキャピタルゲインを得る投資手法である。バイアウトが成熟企業の再編・再生を目的とするのに対し、VCは成長企業の育成を目的とする「成長育成型投資」に位置づけられる。

メザニン(Mezzanine)投資

株式と債券の中間的性質を持つ優先株式・劣後債・新株予約権付社債などを通じて行う投資手法である。自己資本と他人資本の中間的資金として、資本構成の最適化と資金調達の柔軟化を図る目的で用いられる。

ディストレスト(Distressed)投資

経営不振または過剰債務企業に対し、債権の買い取り(デット投資)や株式取得(エクイティ投資)を通じて再建を図る手法である。債務リストラクチャリングや事業再構築により企業価値を再生させるもので、ターンアラウンド・ファンドとも呼ばれる。

■ 関連用語

シェアして応援してあげる
  • URLをコピーしました!
目次